スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ガザ朗読劇 京都公演のご案内

みなさま、

京都の岡真理です。
ガザ朗読劇 京都公演のご案内です。

みなさまのご協力を得て、昨年12月、東京で2日間
にわたり上演いたしました、「国境なき朗読者たち」
による朗読劇「The Message from Gaza ガザ 希望の
メッセージ」、来る2月2日(日)、京都で上演します。
会場は京都YWCAです。

2011年12月の、京都市国際交流会館チャリティ
公演以来、京都では2年ぶりの再演となります。

「力強い声に、言葉に、からだが何度も震えました…」
「個人の<声>には力があります。事実ではなく、真実
を伝える力が…」
「パレスチナで亡くなった方の魂が舞い降りたようで
した…」
東京公演をご覧になった方々の感想の一部です。

かつてサルトルは、アフリカで子どもが飢餓に瀕して
いるとき、『嘔吐』(サルトルの代表作)は無力である、
文学は何ができるのか、と問いました。ガザで人間が
虫けらのように殺され、封鎖のもとで、その人間性が
踏みにじられているとき、だからこそ、人間を人間
たらしめる他者への共感を可能にする「想像力」を
掻き立てる文学的、芸術的営為に意味があるのだと
いう思いを、上演を重ねながら、深めています。

ほぼオリジナルどおりだった前回(2011年)の
京都公演ですが、今回はスライドも一新、また幕間の
間奏曲も、作曲を手がけて下さったピアニストの
田村喜久子さんご自身による生演奏でお届けします。

いまだ封鎖が続き、人間らしく生きることを可能に
する生の条件をことごとく奪われている中で、
それでも人間としてあり続けようとするガザの人々
への思いを込めて、平和をめざす朗読集団「国境なき
朗読者たち」が朗読します。
京都および関西圏のみなさま、この機会にぜひ、
さらに進化した舞台をご覧いただければ幸いです。

転送・転載歓迎
■■□=======================================
つばめクラブ プロデュース
「国境なき朗読者たち」が贈る朗読劇
「The Message from Gaza ガザ 希望のメッセージ」
  2014京都公演

[日時]2014年2月2日(日)午後2時(1時30分開場)
[会場]京都YWCA
   http://kyoto.ywca.or.jp/access/
[料金]事前予約 1000円
  (障がいのある方及び介助者・大学生以下 800円)
   当日 1500円(同1200円)
[予約・お問合せ]
 電話:080−5314−1539(つくい)
メール:つばめ劇団 tsubamegekidan@gmail.com

※開場は開演の30分前(1時30分)、受付け開始は
 開場の20分前(1時10分)です。
※開演の10分前までに、受付をお済ませください。開演
 10分前を過ぎても受付けされていない場合は、キャンセル
 扱いになりますので、ご注意ください(遅くなる場合は、
 その旨、事前にご一報ください)。
※定員80名です。満員の場合はご入場できませんので、
 事前に予約お申込みくださいますようお願い申し上げます。

HP: http//:readers-without-borders.org

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2008年12月27日、パレスチナ・ガザ地区全土に対し、
イスラエル軍による一斉攻撃が始まりました。完全封鎖され、
逃げ場のない 150万の住民たちの頭上に、22日間に
わたりミサイルや砲弾の雨が降り注いだのでした。世界が
新年を祝っていたその時、ガザの人々は一方的な殺戮と破壊
に見舞われていました……。朗読劇「The Message from Gaza
ガザ 希望のメッセージ」は、この出来事に対する応答と
して誕生しました。

平和をめざす朗読集団「国境なき朗読者たち」は、この朗読劇
を上演するため、2009年、京都の市民・学生有志によって
結成され、以来、京都を中心に上演を重ねてきました。「忘却
が次の虐殺を準備する」(韓国の詩人の言葉)のだとすれば、
ガザを記憶し続けるために、そして何よりも、150万の人間
を袋の鼠状態にして一方的に殺戮するという、人間の想像を絶
する出来事を前にして、その攻撃に見舞われたガザと私たちを、
「想像力」という人間の力によって架橋するために。

出来事から5年目のこの冬、肉声を通して語られるガザの声に
触れ、今もなお完全封鎖のもとに置かれているガザへの思い、
そして私たちが生きるこの世界への思いを新たにしてください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
脚本・演出 岡真理
出演 国境なき朗読者たち(杏さだ子、片岡大輔、古澤亨、
   山本久子、佐藤愛、市川森彦、井上緑、関口一騎)
ピアノ 田村喜久子
音楽・映像 山本晴臣
照明 山本咲良
制作補佐 津久井淑子
協力 京都YWCAブクラ
制作 つばめクラブ(安藤栄里子)
===========================

以上
スポンサーサイト

『自由と壁と ヒップホップ』

みなさま、

岡真理です。
明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

新年初投稿は、明るい話題で。
新年だからこそ、ぜひ、ご覧いただきたい、生きる勇気を
いっぱい貰える映画のご案内です。


拡散大歓迎

■■□「自由と壁とヒップホップ」 現在公開中!
================================================

いかに抑圧されようと、人間が「自由を求める自由」は
誰にも奪えない——

忘れもしません、2009年12月、東京の友人から、興奮した声で、
電話がありました。「すっごく良かったから、明日、京都でも
試写会があるから、絶対に見て!」
パレスチナ映画「スリングショット・ヒップホップ」の試写会
を見た彼は、映画館を出るなり公衆電話から(料金滞納で携帯
が使えなかったため)、京都の私に電話をかけたのです。その
晩、東京の別の友人たちからも、同じ趣旨のメールが複数あり
ました。

翌日、5限の授業を終えるや、試写会場の丸太町のメトロに
自転車で駆けつけました。東京の試写の反応が伝わって、会場
は超満員、みなの期待で異様な熱気に満ちていました。そして
映画が始まって……

4年前にメトロでご覧になった方もいらっしゃると思います。
封鎖下のガザで、占領下の西岸で、そしてイスラエルで、
ラップに生きるパレスチナ人の若者たちの、ヒップホップな
物語です。パレスチナのドキュメンタリーなんて、きっと深刻で
暗くて…という思い込みを、根底から覆してくれます。

「音楽は自由をめざす」(中川敬)、
どんなに抑圧されようと、人間の「自由を求める自由」(竹中労)
を奪うことなど誰にもできない……
この映画ほどそれを実感させてくれる作品はありません。
(個人的には、キンシャサのもう一つの奇蹟を描いた音楽ドキュ
メンタリー「ベンダビリリ」と並ぶ傑作です。)

その「スリングショット・ヒップホップ」が、『自由と壁と
ヒップホップ』のタイトルで、待ちに待った日本公開!現在、東京、
青山のイメージ・フォーラムで上映中です(11:15、13:15、15:1
5の1日3回上映)。このあと、随時、全国公開します。

4年前、試写をご覧になった方は、あの感動をもう一度、
まだの方は、ぜひ、この機会に。元気をいっぱい貰える作品、
寒さも何もかも吹き飛ばしてくれます。まさに新年に観るに
ふさわしい1本です。見ないと絶対に損です!

関西での公開はまだちょっと先ですが、まず大阪、第七芸術劇場で
2月1日から。京都はみなみ会館です(日程未定)。
東京は苦戦しているとのことで、支援要請のリクエストが来ています。
素晴らしい作品なので、よろしければぜひ、FBやツイッターで応援
していただければ幸いです。4年前、ご覧になった方はその感動を、
まだの方は、「ぜひ観たい」という思いでもいいそうです。ぜひネット
で拡散してください。

イスラエルのあり方に異議を唱えるユダヤ人(ナクバ連続上映会)

みなさま、

京都の岡真理です。
京都も寒さが緩んでまいりました、陽射しに「春」を感じます。

恒例となりました、広河隆一監督『パレスチナ1948 NAKBA』(アーカイブス版)
連続上映会のご案内です。

ところで、私はパレスチナ問題についてお話させていただく機会がありますが、
会場からの質疑応答でよく出る質問のひとつが、
「イスラエルのあり方に異議を唱えるユダヤ人はいないのでしょうか?」
というものです。

もちろん、います。
でも、日本のマスメディアでは、その声は残念ながら、ほとんど紹介されていません。
たとえば、ヤコヴ・ラブキンさんの『トーラーの名において シオニズムに対するユダヤ教の抵抗の歴史』(平凡社、2010年)は、シオニズム運動の誕生当初から、ユダヤ人自身がこれを批判し、今日に至るまで、その批判の伝統が続いていることを明らかにしています。
同時に、広河隆一監督『パレスチナ1948 NAKBA』(アーカイブス版)の第6章「ユダヤ人の平和主義者」も、パレスチナ人に連帯するイスラエルのユダヤ人に焦点を当てています。

さて、昨年1月より、京都・パレスチナの子どもの里親有志の会、つばめクラブとの共催で、毎月1回、広河隆一監督の『パレスチナ1948 NAKBA』(アーカイブス版)を1巻ずつ、鑑賞しています。
第13回目となる今月から、そのユダヤ人の平和主義者を扱った、その第6章に入ります。
第6章は全部で6巻。これから半年間にわたり、イスラエルのユダヤ人によるシオニズム批判を観ていきます。

文献としては、上に挙げたラブキンさんの『トーラーの名において』、昨年、ラブキンさんが日本の読者用に書き下ろされた『イスラエルとは何か』(平凡社新書)、そして、シュロモー・サンドさんの『ユダヤ人の起源』などが参考になります。

毎回、参加者は少人数ですが、上映後に内容について、濃密な質疑応答、ディスカッションもしています。

市民の方、学外者の方でも、どなたでも参加できます(申し込み不要、入場無料)。
お時間とご関心のある方は、お気軽にご参加ください。
また、周囲の方にもお知らせいただければ幸いです。

■■------------------------------------------------
広河隆一監督『パレスチナ1948 NAKBA』(アーカイブス版)
連続上映会 第13回のご案内
------------------------------------------------■■
日時:2013年2月18日(月)午後6:45〜(開場6:30)
会場:京都大学吉田南キャンパス、総合人間学部棟地下、1B05教室
   http://www.h.kyoto-u.ac.jp/access/

 *時計台キャンパスの、東一条通を隔てて、南側にあるキャンパスです。
  その正門を入ってすぐ左手にある建物の地下です。
  午後7時以降は、東一条通に面した北側の通用門からお入りください。

作品:第14巻 第6章 ユダヤ人の平和主義者
   6−1.パレスチナ人とともに(前半)

-----------------------------------------------------
★「ナクバ 連続上映会」は、原則、毎月第3月曜日に開催しています。
★「ナクバ アーカイブス版」は、京大総合人間学部・人間環境学研究科の図書館
でもご覧になれます。

==========================================================
主催:京都・パレスチナの子どもの里親有志の会
   つばめクラブ
   PJ21(京都大学大学院 人間・環境学研究科 岡真理研究室)
お問い合わせ:PJ21kyoto@gmail.com
==========================================================

アフガニスタン関連映画の 上映と講演会

みなさま、

10年前の今日、アフガニスタン空爆が始まりました。
以後、今日まで続く「対テロ戦争」の始まりでした。
空爆によってタリバーン政権は崩壊したものの、外国軍の
駐留は依然、続き、10年たってもアフガニスタンは、
平和とも安定とも程遠い状態です。テロ、要人暗殺が相次ぎ、
治安は悪化の一途を辿っています。

そんなアフガニスタンに思いを馳せるため、すでにお知らせした
とおり、本日8日、京都大学にて、アフガニスタン関連映画の
上映と講演会を開催します。
ノルウェーのニルスさんの講演会とかちあっていますが、
よろしければ、お越しください。

---------------------------------------------------------
会場:いずれも京都大学吉田南キャンパス、
   総合人間学部棟地階1B05教室
(時計台キャンパスの南側にあるキャンパス、正門入って、
すぐ左手にある建物の地下です。)

◎映画「ヤカオランの春」再上映 11:30~(11:15開場)
1978年の共産党クーデタから2001年の空爆に至るまでの、
アフガニスタンの20余年の苦難の歴史を、ひとりの老齢の
難民教師のライフストーリーに重ね合わせて描いたドキュメンタリー。
川崎けい子・中津義人監督(2003年、83分)
(資料代300円)
---------------------------------------------------------------
◎映画「カンダハール」上映 1:30~(1:00開場)
世界から忘れ去られたアフガニスタン、そこに生きる人々を
鮮烈なイメージの乱舞で描いた名作。フェデリコ・フェリーニ賞受賞。
モフセン・マフマルバフ監督(2001年、87分)
◎鈴木均さん(アジア経済研究所主任研究員)講演会
「アフガニスタンはどこへ行くのか」(3:00~)
(資料代700円)
---------------------------------------------------------------

夜は7時から、三条大橋で、ピースウォーク主催のキャンドル・ビジルです。
この10年間の「対テロ戦争」で亡くなった人々――アフガニスタン、イラク、
パキスタン、アメリカ…――を思いながら、いまだ、終わらぬこの戦争について
考えましょう。

おか

ジュリアノ・メル・ハミース追悼

みなさま、

京都の岡真理です。
すでに日本のメディアでも報じられていますが、ドキュメンタリー映画「アルナの子
どもたち」の監督、ジュリアノ・メル・ハミースさんが、4日、ジェニン難民キャン
プで武装集団によって射殺されました(享年53歳)。

ジュリアノさんは、京都ともご縁のあった方です。

ジュリアノさんは、ユダヤ人の女優アルナ・メルと、イスラエル共産党のリーダーの
一人であるパレスチナ人クリスチャン、サリーバ・ハミースの間に生まれ、年長じ
て、俳優となりました。
アルナは、著名な女優であると同時に、パレスチナ人の権利のために闘う活動家でも
ありました。
第1次インティファーダ(1988年~)のさなか、ユダヤ人のアルナは、占領下パレス
チナのヨルダン川西岸にあるジェニン難民キャンプを訪れ、イスラエル占領軍の暴力
によって抑圧されている子どもたちに、絵画や演劇などの芸術を教え、子どもたちに
自尊感情を育むことで、不正に対する怒りを芸術を通して表現する術を教えます。
ジュリアノもまた、ジェニンに通い、子どもたちに芝居を教えました。
それから10数年後、再び占領の暴力が軍の侵攻という形でジェニンを、そしてアルナ
の子どもたちを襲います。

ジュリアノは、第1次インティファーダさなかのジェニン難民キャンプでアルナと出
会い、その薫陶を受け、アルナを母として慕う子どもたちが、その10年後、第2次イ
ンティファーダでイスラエル軍との戦闘で短すぎる生を終えるまでをドキュメンタ
リー映画「アルナの子どもたち」にまとめました。

2005年10月、パレスチナの子どものキャンペーンが、「アルナの子どもたち」の日本
語版を制作し、上映に合わせて、ジュリアノ監督を日本に招聘しました。
東京では明治大学で上映後、ジュリアノ監督は森達也さんと対談されました。
その翌日、京都大学にお越しいただき、映画上映後、コリアNGOセンターの金光敏
さんと対談していただきました。
これが、京大における「シリーズ・パレスチナにおける共生の未来を考える」の記念
すべき第1回目でした。当日は160名の来場者があり、地下講義室は満員でした。

歴史的不正と抑圧と暴力のなかで生きるパレスチナ人の子どもたちに芸術を通して民
族としての自尊感情を育もうとしたアルナの取り組みとは、決して、パレスチナ・イ
スラエル紛争という特殊な政治的状況ゆえに生まれたものではありません。
それは、たとえば金光敏さんが日々、日本社会で生きる在日コリアンの子どもたちの
ために取り組まれていることでもあります。金光敏さんに対談相手をお願いしたの
は、そのためです。
パレスチナの問題はパレスチナや中東だけの問題ではなく、私たちが生きている、こ
の日本社会の問題でもあるのだということ、パレスチナの問題と東アジアの日本の問
題は歴史的な地脈でつながっているのだということを、ジュリアノ監督、在日の
方々、そして何よりも日本人の市民のみなさんに理解していただきたかったからで
す。

翌日の日曜日、京都観光をする予定でした。でも、金光敏さんとの出会いを通じて
「在日」の存在を知ったジュリアノさんに、ウトロのお話をすると、観光よりもぜひ
ウトロを見学したいと所望されました。その場で、「ウトロを守る会」の田川明子さ
んに連絡し、翌日の見学の手配をしていただきました。

宇治市にあるウトロは在日の集住地域です。戦時中、軍事飛行場建設の労働者たちを
住まわせた朝鮮人飯場が起源です。戦後長らく住民による「不法占拠」状態が続いて
いました。2005年段階では土地所有者による強制執行がいつ行われても不思議ではな
い状況でした(近年、住民による一部買い取りが実現し、安心して暮らせる街づくり
に向けて大きく前進しました)。

ウトロの広場で出会った80歳近い在日1世のハルモニは、「ブルドーザーが来ようと
何が来ようと、私たちはここを離れない、死んでもここにとどまる」とジュリアノに
語りました。その言葉を聞いたジュリアノは、「ジェニンで、難民のパレスチナ人の
母親たちから幾度も同じ言葉を聞きました。これこそが「ソムード」(抵抗)です。
ここ日本で、私たちと同じ闘いを闘っている者たちがいるのだと知ることは、私たち
を支え、励ましてくれます」と答えました。
映画「アルナの子どもたち」の中にも、イスラエル軍の総攻撃を目前にしたジェニン
難民キャンプで、母親が、「家が壊されたら、また建てれればいい。私たちは決して
逃げない」と語る場面があります。
「ソムード」とはアラビア語で「抵抗」のことですが、武器をもって闘う抵抗ではな
く、何があってもその場に踏みとどまってがんばる、不撓不屈の精神を意味します。
それを聞かれたウトロの方が、ぜひ、アラビア語でその言葉をウトロの家の壁に書い
てほしいと言って、ジュリアノにマジックを渡しました。
その家は、強制執行が行われたら、まっさきに取り壊されるはずの家です。

ジュリアノは1文字、1文字、確かめるように「ソ・ム・-・ド」と白い壁に書き記し
ました。
父親がパレスチナ人であるジュリアノはヘブライ語とアラビア語(パレスチナ方言)
のバイリンガルです。でも、ユダヤ人としてイスラエルの学校でヘブライ語で教育を
受けた彼は、アラビア語を話したり読むことはできても、書くことはそれほど得意で
はなかったようです。ジュリアノが書いた「ソムード」には綴りの間違いがありま
す。でも、私にはそれが、シオニストのユダヤ人であることを止め、「パレスチナ
人」であることを自ら選びとったジュリアノの署名のように思えます。

ジュリアノは母アルナの志を受け継ぎ、アルナの子どもたちの一人でありジェニンの
武装抵抗勢力のリーダーであったザカリア・ズベイディらとともに、ジェニン難民
キャンプに「自由劇場」を設立します。

度重なる脅迫にも屈せず(自由劇場は2度、放火されました)、ジュリアノは活動を
続けました。

しかし、4月4日、自由劇場の前で、車の中にいたジュリアノは、覆面をした一団に襲
われ、5発の銃弾をその身に受け、亡くなりました(4月5日付エルサレム・ポスト紙
によれば、パレスチナ自治政府は、ハマースのメンバーを、ジュリアノ暗殺関与の容
疑で逮捕したそうです)。



2005年10月、京都での上映会・シンポのあと、懇親会が終わったあとも、ジュリアノ
は河岸を変えた居酒屋で深夜の1時、2時まで、若い学生さんたちに囲まれて、お
しゃべりに付き合ってくれました。

そして翌日はウトロの見学。

ジュリアノが夕方、新幹線で京都を去るまで、私は京都での2日間をジュリアノとと
もに過ごすという幸運に恵まれました。

「若い頃はユダヤ人として生きてきたけれど、今はユダヤ人の中にいると孤独を感じ
るだけ。もう、ユダヤ人社会の中で生きようとは思わない」

「日本もそうだと思うけど「アルナの子どもたち」のようなドキュメンタリー映画
は、上映してくれる映画館があっても、レイトショーとかモーニングショーだけ。だ
から、チラシを1000枚作るとしたら、500枚は「いい映画だから必見」と宣伝
して、もう半分は、「シオニズムを否定するとんでもない作品だから、絶対に観ては
いけない」と書いて撒く。そうするとお客さんがいっぱい来る」

(ウトロで死にたいというハルモニに)「でも、人間にとっていちばんの幸せは、故
郷で死ぬことですよね」

(ユダヤ人である母アルナがアラビア語を流暢に話すことについて)「そりゃ、愛し
合って結婚した夫の言葉だからね」

(わたしに向かって)「きみはそうやって、種を撒いているんだね…」

ジェニンのパレスチナ自治政府代表は、「ジェニンの市民すべてがジュリアノの死を
悲しみ、この犯罪に憤っている。彼がこんな死に方をするなんて…」と語っていま
す。
こんなふうに殺されてよいはずがない。でも、同時に、思います。ジュリアノは、
ジェニンという「故郷」で、アルナを母とする兄弟たちがソムードを貫いたその地
で、彼もまた、ソムードを貫いて亡くなったのだと。

あれから6年、ウトロの家の壁にジュリアノがアラビア語で書いた「ソムード」の文
字が風雨にさらされ、消えてしまったとしても、ジュリアノがその生をもって貫いた
ソムードの意志を、私たちもまた、ここ東アジアの地で受け継いで生きていきたいと
思います。



2011年4月6日記

岡 真理

プロフィール

pwkyoto

Author:pwkyoto
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
最新トラックバック
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。